「ホンネで語ろう、緩和ケアのこと」終了しました!
11月18日(土)の夕方から、西東京市NPO等企画提案事業として「ホンネで語ろう、緩和ケアのこと」という小さな会を開催しました。
講師は西東京市のお隣、東久留米市で「東久留米なごみ内科診療所」を開業されている緩和ケア医の高世秀仁先生。そして、西東京市在宅療養連携支援センターにしのわの古澤香織さんをゲストにお招きして、2時間半、地域で受けられる緩和ケアについてお話を聴き合いました。
土曜日の夕方の忙しい時間帯にもかかわらず、参加してくださったみなさま、ありがとうございました。
まずは顔見知りになる
前半の一時間は高世先生から「早期からの緩和ケアにできること」というタイトルで緩和ケアの基本的な考え方や、具体的に高世先生が地域でどのようなことを行っているかについてのレクチャーがありました。
なかでも、「早期からの緩和ケア」としてできることの例として
・顔見知りになる(相談しやすさ、家族の話も)
・困り事の相談・対応(症状の治療、対処の方法)
・病気の状態の理解と対策・準備(抗がん剤の終了、病棟の申し込み、訪問看護、ケアマネージャー、地域包括支援センター)
があげられており、この内容には正直みなさん驚いておられました。これまで想像していた緩和ケアで「してもらうこと」とは大きく印象が違ったようです。
また、がんと共存していくうえで、希望すれば、治療のどのタイミングからでも「緩和ケア」は受けられること、そしてその相手は必ずしも緩和ケア医だけではないこと。患者さんに係わる多くの方が「緩和ケア」の提供者であるということを知っているだけでも、地域で暮らしていく上でとても安心材料になると感じました。
支え合える関係が大切
個人的には高世先生のプレゼンテーション資料の中に「緩和ケアを支える人たち」というものがあり、通常の「緩和ケアチーム」にプラスして「ペット」と「ピアサポーター」が入っていることを発見し、嬉しく思いました。高世先生は当たり前のように入れてくださっていて、お人柄だな、ととても温かい気持ちになりました。
治療について悩んでいる時、孤独な時、からだや心がつらい時、緩和ケアはそばで寄り添ってくれる心強い存在であるということを、これからも地道に地域の皆さんにご紹介していきたいと改めて感じました。そして私たちカラフルリボンもピアサポートという立場で支え合える関係を作っていきたいと思いました。
地域のさまざまな取り組みを知る
後半のトークセッションでは高世先生と古澤さんが、ご経験を交えながら、参加者のみなさんの質問に一つ一つ丁寧に答えてくださいました。
また、会場には西東京市および近隣の東久留米市、清瀬市の緩和ケアや在宅療養に関する資料を用意しました。並べてみると、行政によってさまざまな取り組みがあり、地域の特性が出ていることを知れたのは大きな発見です。
参加者のみなさんもお住まいのある市の資料を見て、「こういう情報は普段どこでもらえるの?」とか「初めて手にしました」とおっしゃっていました。実は内容の濃いとても便利でわかりやすい冊子を各市が用意しているのですが、なかなか出番がないように感じます。なんかとても勿体ない!
閉会後、みなさんからは「今まで直接医療関係者の方からこのようなお話を聞く機会が無かったので、大変参考になりました」や「少人数で聞くのがもったいないような内容でした。少人数なのでとても聞きやすくてよかったのですが」などの感想が寄せられました。
カラフルリボンとしても初めての試みでしたが、今回のイベントには手ごたえと今後の活動へのヒントがありました。少人数の、それも当事者に限定しての開催で「話しやすい雰囲気」は作れたと思っておりますが、一方で告知期間も短くご参加していただけなった方もいらしたので、告知期間や、必要な方に情報を届ける方法の模索は今後の課題となりました。
地域で受けられる「早期からの緩和ケア」を知ること、そして緩和ケアを支える人々とつながり「顔見知り」になっていくこと。このテーマについては今後も定期的に医療者の方々のご協力も得ながら、継続していきたいと思っております。ご興味のある方はいつでもカラリボにご連絡ください。お待ちしております。
最後になりましたが今回のイベント開催にあたり、相談にのってくださったり、資料をご提供くださった多くの皆さまに心より感謝申し上げます。
東久留米なごみ内科診療所様(東久留米市)
信愛病院様(清瀬市)
東久留米在宅療養相談窓口様(東久留米市)
西東京市在宅療養連携支援センターにしのわ様(西東京市)
たくさんのご協力、ありがとうございました。