緩和ケアの学びを深めた週末
10月19日、20日の週末は緩和ケアについて学ぶ機会がありました。
毎年10月第二週は「ホスピス緩和ケア週間」。世界の様々な国でいろんな啓発活動が行われているそうです。19日(土)は地元に近い「清瀬・東久留米ホスピス緩和ケア週間」の一環で開催された講演会&コンサート(@清瀬市東京病院)に参加させていただき、地域のピアサポートの一例としてラフルリボンの活動を紹介させていただきました。
相談からはじめる緩和ケア
今回の講演会のテーマは「相談からはじめる緩和ケア」。講師は東久留米なごみ内科診療所の高世秀仁先生です。
まだまだ「緩和ケア」という言葉に対する誤解は多く、つらさを抱えたままの方も多いのではないでしょうか。緩和ケアとは「重い病を抱える患者やの家族一人ひとりの身体や心などの様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生をおくることができるように支えていくケア」(日本緩和医療学会)で、必ずしも終末期にだけ受けるケアではありません。
しかし、現状では医療者も患者も「緩和ケア」について診察室で話をするきっかけや機会が少ないように感じています。
そんな中、講演会で高世先生がおっしゃった「相談、というよりは雑談からでもいいんですよ」という言葉はとても印象的で、相談もさまざまな窓口で3人に相談しましょうというアドバイスはとても参考になりました。
診察室での診療ではなくても、つらい時に話を聞いてくれる看護師さんとのやりとりや、薬剤師さん、または地域の相談窓口のソーシャルワーカーさんなどはすべて広い意味での緩和ケアチームの担い手に含まれるということ、そして、私たちピアサポーターもある意味では緩和ケアの一助になっているかもしれない、と思いました。
とはいうものの、私たち患者が病院で「緩和ケア」を受けること考えるのはいつなのか、いつから「緩和ケア」を利用できるのかにはまだ明確な答えがない気がしました。「診断時からの緩和ケア」は広がりつつありますが、まだまだ病院差・地域差があるように思いますし、担当する主治医の考え方も様々だと思います。また「緩和ケア」を早い時期から受けられる病院も限られています。
そのような状況の中、北多摩地域で緩和ケアについて学ぶ機会があり、清瀬・東久留米というエリアには緩和ケアの相談窓口がたくさんあることを知れたことはとても貴重な機会となりました。
がんを正しく知りがん対策を学ぶ
翌20日(日)は認定NPO法人がんサポートコミュニティ/公益財団法人日本対がん協会共催の「がんを正しく知りがん対策を学ぶ研修2024」の2日目に参加してきました。
さまざまなプログラムが用意されていて、私は主にがん対策と緩和ケアについての講座を受講しました。前日の清瀬市での講演会で、実際の緩和ケアチームの皆さんのお話をうかがった後に、「がん対策~基本計画策定後のがん対策推進協議会を含む審議会・検討会の取り組み」についてや「がん治療と緩和ケアの二人主治医制」といった内容を座学で聴き、行政・医療の側で進められている取り組みがより具体的に感じられました。一日も早くすべてのがん当事者・家族にこの取り組みが届くことを願わずにはいられません。
またこの日は各地で活動しているがんアドボケート活動助成でご一緒のお仲間や、尊敬する中神百合子先生と一年ぶりの再会もあり、とても楽しい時間でした。
学びを深めた2日間。私には何ができるだろう、と考えました。
まずはがんママカフェ・ひばりが丘やカラリボCAFEを安心安全な居場所とて多くの人に活用してもらう、ということからはじめようと思いを新たにしました。引き続きカラフルリボンをよろしくお願いいたします。