金沢へ視察に行ってきました
2月17日、スタッフのこっちゃんと金沢へ視察に行ってきました。警報級の大雪が続いていて行けるかどうかドキドキでしたが、16,17日は奇跡的に晴れ、予定通り、市内にある2か所の施設を見学させていただきました。
がんに影響を受けた方のために
午前中は認定NPO法人がんとむきあう会の運営する「元ちゃんハウス」にお邪魔しました。こちらは病院と自宅の間にある「もうひとつの居場所」というコンセプトのもと、看護師などの専門職やピサポーターが常駐し、がんに影響を受けた方(患者さん、ご家族、ご友人、がんで大切な方を亡くされた方など)ならどなたでも利用できる常設の施設です。


4階建ての建物で一階はオープンスペースで常駐のスタッフと気軽におしゃべりでき、メインとなる3階はゆったりと広いスペースにオープンキッチンや大きなテーブル、調べものができる机や様々な形の椅子やソファ、畳の小上がりがあります。置かれている椅子はそれぞれ形が違います。これはどのような心持ち、お体の状態の方もゆったりと好きな椅子・場所で居心地よく過ごせるようにという思いから用意されているそうです。

伺ったときはちょうどヨガレッスンが行われていました。
また今年から「金沢がん共生まちづくり3.0」という、地域全体としてがんと共生できる金沢のまちづくりに取り組んでいく事業を始められたそうです。がん患者さん・ご家族の社会参加の機会の創出や地域の団体組織がそれぞれに抱える課題やニーズを共有してともにアイディアを出していく、というお話を聴くだけでもワクワクする取り組みで、私たちカラフルリボンも沢山の刺激や気づきをいただきました。
県全体をきめ細かくカバーするサポート体制
午後は石川県がん安心生活サポートハウスの「つどい場はなうめ」に伺いました。
こちらは石川県のがん対策に基づいて設置されたがんサロンです。県社会福祉会館の3階に常設され、主に交流、相談、プログラム参加、ボランティアによる活動があり、ふらっと訪れて図書館を利用したり、気分転換に来てもよいし、気になることをピアサポーターや看護師に相談したり、使い方はさまざま。

プログラムがある日もない日も、常に空いている安心感のある場所です。こちらでは石川県のピアサポーター養成もおこなれているということで、県内の病院のがんサロンのピアサポーターさんはこちらの研修を受けて活動されています。

伺った日はちょうど3か月に1度の「Beauty部」の活動日ということで、隣接する部屋でネイルやフットケア、メク、洋裁師によるファッション相談などが行われていました。リンパ浮腫の方が着やすいように市販のTシャツの袖口を付け替えてリメイクしたり、前ボタンのイメージはそのままにファスナーで開閉が簡単にできるように工夫されたシャツなど、おしゃれが楽しくなるようなアイディアもたくさん紹介されていました。
どちらも金沢の中心地にあり、いつでもふらっと立ち寄れる「常設」であることがなんともうらやましい、素敵なところでした。そして運営されているスタッフの方たちのホスピタリティも素晴らしく、一サバイバーとしてもとても癒される経験もさせていただきました。
お忙しい中、ご対応くださった認定NPO法人がんとむきあう会の西村様、米森様、石川県がん安心サポートハウスの木村様に心より感謝申し上げます。