一般社団法人おひさま 子ども食堂おひさまキッチン

すべては子どもたちの笑顔のために

大熊英樹さん
一般社団法人おひさま 代表理事
株式会社大熊工業 代表取締役

子ども食堂おひさまキッチン、おひさまフードパントリーの運営。 

「地域でつながる」第3回目は西東京市保谷町の子ども食堂おひさまキッチンをご紹介します。2018年4月のオープン以来、子どもたちや親子が安心して訪れることができる『場所』として、全国でも珍しい「平日毎日」オープンしている子ども食堂です。運営されている一般社団法人おひさま代表理事の大熊さんにお話を伺いました。

子どもたちのニーズに応える、喜んでもらえる食堂を

―子ども食堂を始めたきっかけは。
大熊:30年近く西東京市に拠点を置いて事業をさせていただいているのですが、何か地域に恩返しできないかなと思ったのがきっかけです。今から7年前になりますが、当時メディアでも子ども食堂がよく取り上げられていて、このくらいの規模感なら会社で支えていけるのではないかと思い、始めました。

―平日毎日夜8時まで、というのはとても珍しいのではないですか。
大熊:実際に子ども食堂をやろうと思い、さまざまな子ども食堂でボランティアをやる中で、子ども食堂の本質、問題点を洗い出しました。そして子供たちのニーズに応え、子どもたちが喜ぶ形を考えた結果がこの食堂です。毎日のことなので、シェフを雇用し、栄養バランスのよい美味しい食事をお出ししています。

―子ども食堂おひさまキッチンには決まりはありますか。
大熊:子ども(未就学児~中学生)には10円を支払ってもらい、残さず食べて、自分の食べた食器を洗って、ごちそうさま、と言って帰ることが決まりです。もちろん無料で提供することもできるのですが、世の中、食べ物はもらうものではなく、どんなに大変でもお金を払って食べましょう、ということは教えてあげたい。食堂が空いている時は本を読んだり、友達とお絵描きしたりもできますが、空気を感じて、食事の時は食事をする。よい意味で「気を使って生きる」ということを学べる食育の場になればと思っています。

一人で来る子、親子連れ。おひさまキッチンはどんな子も温かく迎えてくれます。一人ひとりにシェフのなおちゃんやスタッフとして働く大学生のお兄さん、お姉さんが声をかけ、「できたよ~」とお皿の乗ったトレイを手渡します。小さな子にはしゃがんで渡している姿が印象的でした。スタッフはオープン当初から地元の大学で保育を学ぶ学生さんたちが代々引き継いでいるそうです。

―運営されていて大切にされていることはありますか。
大熊:子ども食堂で食べることを知られるのが恥ずかしい、というのを聞いたときはショックでしたね。「恥ずかしい」という思いを持ってほしくない。ちゃんと10円いただいて、食べていただいていますから。もちろん家庭の事情もあり、大変な子も来ますが、ここはどの子もみな、明るく楽しく食事をしてくれるコミュニティであることが大切だと思っています。そのためにはその楽しさを伝えることも大事だと思っているので、SNSなどにも子どもたちの笑顔を許可を得て掲載させてもらっています。

―「地域でつながる」みなさんへメッセージをお願いします。
大熊:いろんな事情があると思います。でも一生ではない。渦中にいるときは視野が狭くなってしまい、何もできないときもあるでしょう。こういうところにちょっと食べに来て、頼ってもらっていいと思います。お子さんだけを送り出してくれてもいいです。色んな子がいるので、心配しないで活用してほしいです。

現在西東京市には28の子ども食堂があります。お母さんが入院したり、治療中ちょっとご飯を作る元気がないときも、安心して子どもが食べに行ける子ども食堂があることはとても心強いと感じました。

西東京市子ども食堂ネットワーク「ハピモグ」のウェブサイトからも市内16団体24か所の子ども食堂の情報をご覧いただけます。(西東京市内すべての子ども食堂ではありません)


お問い合わせ

一般社団法人おひさま
住所:東京都西東京市保谷町6-21-6
電話:042-497-5070(平日10時~16時)
メール:info@gia-ohisama.or.jp

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